国際卓球会館の建て直し
昭和32年に開館した国際卓球会館は、荻村の3回の世界選手権団体連続優勝を記念して、荻村、渡辺正一、沢登貞行の三氏を中心に設立され、その後、渡辺、荻村の両名が中心となり、多数の方の御好意に支えられて、今日まで命脈を保ちました。
卓球が華やかな脚光を浴びている最中に建てられたこの会館は、当時としては巨大な木造民間スポーツ建造物で、一般時間借客も盛況を極めました。
自治体の公共施設もなく、一般開放もないころでしたから、社会公共的にも一つの大きな役割を低料金で果たしたといえます。
また国際の特コートは、数多くの日本代表選手をはじめとして、世界の選手たちが技を磨いた記念的なコートでもあります。
木村興治、三木圭一、村上輝夫、山中教子、磯村淳らの世界や日本のチャンピオンをはじめ、シェル・ヨハンソン、ハンス・アルセア、ステラン・ベンクソン、ボー・パーソン、ウルフ・カールソンという5人のスウェーデンが生んだ世界チャンピオンが、ここで何百日も技と心を磨きました。
スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、西ドイツ、イングランド、スコットランド、フランス、マルタ、ナイジェリア、エジプト、サウジアラビア、イラク、パレスチナ、アラブ首長国連邦、チェコスロバキア、パキスタン、インド、インドネシア、中国、中国台北、韓国、ハンガリー、ユーゴスラビア、タイランド、フィリピン、ネパール、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド等30数カ国の選手やコーチが研修してくれました。
一時は経済的に建て直しは困難かと思われましたが、渡辺さんがはじめ多数の方々の御好意で、地下1階、地上7階建てのビルディングの中に約10台と附帯施設を置く二層の卓球フロアを備えた新しいタイプの卓球クラブスペースとして建て直しプランが進んでいることを中間報告申し上げます。