荻村氏に聞く
卓球は生涯スポーツと言われていますが、大切なことは、生涯にわたって上達することです。
卓球はとりつきやすいスポーツだけに自己流でも始められます。しかし、どこかで壁に突き当たるものです。講習会で心機一転し、白紙の状態で臨むと、いままで見えなかった上達のヒントが見えてくるものです。
「卓球日本」の名を世界へとどろかす
卓球にはいろいろの技があり、その多さでは数あるスポーツの中でも群を抜いています。それだけに、なんでも会得することと、バランスよく使いわけることが大切です。
講習会で多くの一流選手のプレーにじかに接すると、自分も上手になった気になるものです。技の上達は階段を昇るようにあるときパッとなにかを会得してゆくものです。
数ある技を用いて、自分独自の世界を築き上げてゆくゲーム性の高さでは、卓球ほどレベルの高いスポーツはありません。また、個性を活かせるスポーツとしても、卓球は最上位だといえましょう。何百人もの人が集まる講習会では、日常接していない人達のもっている独創的な世界にふれる絶好の機会です。“見とりげいこ”という言葉があります。他の方々の世界を観賞する心の余裕を持ちたいものです。
このような素晴らしい機会を与えてくださった協和発酵に感謝申しあげると共に、協力してくださる多くの日本代表級選手、役員の方々にお礼を申しあげ、近い将来の国内・国際大会での活躍を祈ります。
出典:報知新聞、1994年9月14日「協和発酵 クックママ卓球交流会 Mr.卓球(国際卓球連盟会長)荻村伊智朗さん 特別講習会」